「新学期っていつ?」という質問に、世界は16通りの答えを返します。
桜の下で入学式を迎える子もいれば、真夏に新しい学年を始める子も、クリスマス明けに制服にアイロンをかける子もいます。
同じ地球に住んでいながら、ここまでズレているものも珍しいですよね。新学期シーズンの話、国ごとに一周してみましょう。
新学期は一つ、でも日付は16通り
🇰🇷 韓国 — 3月初めに新学年が始まり、2学期は8月末から。そのため韓国での新学期は、いつも花冷えとセットです。新しいカバンを背負って出かけ、ダウンを着て帰ってくる、あの季節です。
🇯🇵 日本 — 4月の入学式。桜を背景に撮るあの写真は偶然ではなく、国を挙げたスケジュールです。学年も会計年度も4月に始まるので、国全体が同時にリセットボタンを押す月とも言えます。
🇺🇸 アメリカ・🇨🇦 カナダ — 州によって違います。南部は8月初めから、北東部はレイバーデーの翌日から。カナダもおおむねレイバーデー以降です。「全国一斉の始業日」が存在しないところが、いかにもアメリカらしいです。
🇬🇧 イギリス — 9月初め、オータムタームからスタート。3学期制なので、学期の間にハーフターム休みがこまめに入ります。
🇦🇺 オーストラリア — 南半球なので正反対。1月末から2月初め、真夏に新学年が始まります。クリスマス休暇がそのまま学年末の休み。今、8月のオーストラリアは3学期の真っ最中です。
🇵🇭 フィリピン — 最も大きく変わった国です。パンデミック以降、真夏までずれ込んでいた始業が2026〜2027年度から6月8日に戻り、従来の4学期制から3学期制へと再編されました。2,600万人を超える生徒が同じ日に動くスケールです。
🇻🇳 ベトナム — 9月5日、全国が同じ日に始業式を行います。単なる登校日ではなく、国民的な行事に近い雰囲気です。
🇨🇳 中国・🇹🇼 台湾・🇭🇰 香港 — 9月1日前後に秋学期がスタートします。中国にとって9月1日は、ほぼ象徴的な日付です。
🇸🇬 シンガポール・🇮🇩 インドネシア・🇹🇭 タイ・🇲🇽 メキシコ — シンガポールは1月初め、インドネシアは7月中旬、タイは5〜6月、メキシコは8月末。ここまで来ると結論は一つです。地球のどこかは、いつも新学期です。
アメリカの新学期は、事実上「二度目のクリスマス」です
数字を見ると、なぜこれが小売業界の大きなイベントなのかすぐに分かります。全米小売協会(NRF)の調査によると、2026年のK-12(小中高)向け支出は433億ドルと過去最高を記録しました。2025年の394億ドルを大きく上回る数字です。大学生向けはさらに大きく、1,035億ドルと史上初めて1,000億ドルを超えました。
カテゴリーの1位は電子機器です。大学生は平均341ドル台、小中高は平均293ドル台を電子機器に使っています。ノートとクレヨンの時代は、静かに過ぎ去りました。
しかも、買うタイミングは年々早くなっています。2026年は7月初旬の時点で、すでに62%の人が新学期の準備を始めていました。理由も現実的で、78%が今年は学用品の価格が上がると予想していたのです。高くなる前に買っておく —— 世界共通の親の戦略ですね。
新学期のギフトも、国によってこんなに違います
🇯🇵 日本:ランドセルという大プロジェクト — 6年使う革のランドセルは価格も相応なので、祖父母が購入するのが長らくの慣例です。入学の1年前から色やモデルを選ぶ「ラン活」という言葉まであります。カバンひとつにシーズンがつく国です。
🇰🇷 韓国:新学期は文房具屋さんから — 筆箱とノート、最近はタブレットまで。入学や進学の時期に、甥や姪にお小遣いや文房具セットを贈る文化が今も根強く残っています。「新しい学期には新しいものをひとつ」は、世代が変わっても変わらないルールです。
🇻🇳 ベトナム:始業式そのものがイベント — 9月5日の始業式のために、新しい制服と靴を用意します。家族全員で登校を見送る日なので、準備の重みが違います。
🇺🇸 アメリカ:「ギフトカードが正解」の文化 — 必要なものも好みも人それぞれなので、アメリカやカナダでは新学期の贈り物にギフトカードを選ぶのがごく自然です。ノートPCが必要な子に筆箱を買っても仕方がありませんもの。受け取った人に選んでもらうことが、むしろ思いやりとされます。
遠くにいる大切な子の新学期を祝いたいなら
新学期シーズンの本当の問題は距離です。アメリカの甥が9月に新学期を迎えるのに、日本や韓国から文房具セットを送れば、届くのは中間テストのころ。日本の従兄弟の4月の入学式に間に合わせるなら、3月から郵便局を調べておく必要があります。
だからこそ、国境を越える新学期ギフトはギフトカードやeバウチャーへと移っています。リンクひとつで届き、受け取った人が自分の国のお店で必要なものを選べます。配送追跡も、関税も、「もう届いた?」のメッセージもいりません。
新しい学期のわくわくは、どこでも同じです。違うのは、少しだけの形だけ。📚